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2019.11.20


【開催報告】保育者向けキャリアアップ研修(保健衛生・安全対策)を実施しました。

2019年11月20日

全国小規模保育協議会は、昨年度より「東京都保育士等キャリアアップ研修」の事業者として、さまざまな分野の研修を実施しています。

2019年7・8月、及び9月に、「保健衛生・安全対策」の研修を開講いたしました。

遠藤先生-2 (2)

 

全日程、株式会社保育安全のかたち 遠藤登先生にご登壇いただき、保育におけるリスクマネジメントや保健衛生についての座学の他、救急救命の実技も実施。計15時間の濃密な研修となりました。


講師プロフィール

遠藤登(えんどうのぼる)
平成5年に保母資格(現 保育士)・教諭免許を取得。以後、幼稚園勤務、会社起業を経て保育所の園長職兼、子どもの傷病対応を専門とした救命処置法の普及活動をスタート。
保育中に心肺停止した園児を救えなかった経験から、保育を仕事にする対応義務者に子どもを守り保育を守る救命処置法とリスクマネジメントの研修や情報発信に努めるほか、防災士として保育防災の指導や、保育園看護師の勉強会などを行なっている。
著書に『「保育救命」~保育者のための安心安全ガイド~』(2016年7月1日発売、出版:株式会社メイト)。

研修日程
保健衛生・安全対策①:2019年7月28日(日)、8月12日(月)
保健衛生・安全対策②:2019年9月22日(日)、9月23日(月)
※①②とも、同一の内容です。

カリキュラム
1日目
1.救急処置及び救急蘇生法の習得
2.教育・保育士施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドラインの理解
3.安全な環境づくりと安全の確認方法
4.保健活動の記録と評価
5.保育所における感染症対策ガイドラインの理解
6.保育所における感染症の対策と登園時の対応
7.看護師等の他職種との協働

2日目
8. 災害への備えと危機管理
9.子どもの発育・発達の理解と保健計画の作成
10.個別的な配慮を必要とする子どもへの対応(慢性疾患等)
11.体調不良や傷害が発生した場合の対応
12.保育の場において血液を介して感染する病気を防止するためのガイドラインの理解
13.保育所における血液を介して感染する感染症の対策と対応
14.事故防止及び健康安全管理に関する組織的取り組み

心肺蘇生法の実技では、5人1組となり、幼児用・乳児用のマネキンを使用して行いました。

心肺蘇生は大きく胸骨圧迫、人工呼吸から成り立っており、それぞれに抑えなければならないポイントがあります。消防署などでも講習会が開催されていますが、この研修では、実際の保育現場を想定しているので、窒息事故にそなえてポケットマスク(感染防護具)をもちいた人工呼吸を練習し、より実践的な講習となりました。救急救命の技術は、一度学んで終わりではなく、継続的に練習を重ねることで、いざというときに、的確な処置が可能となります。

保健衛生・安全対策-2


ほとんどの受講生が救命講習の受講経験があるとのことでしたが、何度もこういった研修を繰り返すことで、保育者としての専門性を高めていく必要があります。心肺蘇生法の他に、子どもが誤嚥した際の対応、エピペン投与、子どもの観察など、実際に身体を動かしてロールプレイングを行うことで、効果的に学ぶことができたのではないでしょうか。


保健衛生・安全対策-1


また、講義全体を通して、グループワークが多く取り入れられており、受講生からは自分の勤務する園の現状や取り組みを紹介し合うことで、改めて自園の課題に気づき、今後のためのヒントが得られた、と大変好評な時間となりました。特に災害時の備えと危機管理については、受講者の関心が高い様子が伺えました。

参加者の感想より
・自分の園の改善点が見えました。
・園でどのような安全対策をしたら良いのか、具体的かつ他園の様子を聞くことができて良かった。
・このような研修は、保育職につく人は全て受けるべきだと思う。特に1年目のときに知りたかった。
・講義だけでなく、グループワークや実践での練習が、保育の現場でとても役に立つと思うので、受講して良かったです。
・事例を沢山ご紹介いただきながらの研修でしたので、専門性を身に付け、どのような状況にあっても対応できるスキルを身に付けなければならないと痛感し、身の引き締まる思いがしました。


全国小規模保育協議会のキャリアアップ研修は、保育現場を熟知した講師陣の元、少人数で、しっかりと学べる点に高い評価をいただいています。定員が少ないため、受講をご検討中の方はぜひお早めにお申し込みください。

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保護者支援・子育て支援(12月14日・1月12日)は満員となりました。