2017年12月22日
12月の第一日目の金曜日。東京、横浜の同時開催で、4回目の小規模保育園施設見学会《なるほど!現場拝見!小規模保育園巡り》が開催されました。
東京での開催は、去年に続き、2回目の開催となります。
東京の見学会では、見学先の小規模保育園の連携園であり土曜日共同保育も実施している認可園と、新しい団体の運営による小規模保育園を見学先に加え、さらに期待が高まる内容となりました。
◎1園目 認定NPO法人フローレンス「おうち保育園 しののめ」(東京都江東区)
(小規模認可A型 12名)
朝10時、集合場所の辰巳(たつみ)駅に、園見学の期待を胸にした参加者が岩手県、福島県、高知県など全国から集まりました。
今年は、昨年より参加枠を4名増やし、12名の参加者となりました。
3園目の見学先となる「ちゃのま保育園」代表の宮村柚衣さんも集合場所から参加し、参加者と交流しながら歩きます。
集合時間前から参加者同士で会話を交わしたり、名刺交換をする方もいて、見学会で何かを持ち帰ろう!という気合を感じる始まりでした。
辰巳駅を出て、東雲(しののめ)運河を横切る長い橋を渡り、最初の見学園に向かいます。駅からは、徒歩6分ほどです。
1園目は、UR賃貸住宅の公団の2階にある「おうち保育園 しののめ」。
早朝は小雨が降っていたのですが、雨が上がったため、園児がお散歩に出かけた後の室内を見学しました。
園長から園の概要説明を受け、各部屋を写真撮影したり、園長に質問したりしながら施設見学をしました。
◎2園目 認定NPO法人フローレンス「みんなのみらいをつくる保育園 東雲(しののめ)」(東京都江東区)
(認可保育園 54名、「おうち保育園 しののめ」の連携園、土曜日共同保育実施)
「おうち保育園 しののめ」見学後、徒歩で10分ほど先にある「みんなのみらいをつくる保育園 東雲」に移動しました。
「みんなのみらいをつくる保育園 東雲」は、「おうち保育園 しののめ」の連携園であり、土曜共同保育を実施している0~5歳までが対象となる定員54名の園です。
連携園との距離や環境を実際に歩きながら確認しました。
2階に0~2歳児クラス、3階に3~5歳時クラスと2フロアを、園長の案内でそれぞれ見学。
見学後は、会議室に移動し、NPO法人フローレンスの元小規模保育事業部マネージャー中村より、パワーポイントの資料をプロジェクターにて投影しながら、小規模保育の現状や課題などの説明、参加者から事前に確認した質問への回答などがありました。
参加者はお弁当を食べながら中村の説明を聞いた後、3つのグループに分かれ、それぞれグループで質問をする時間となりました。
・園長に園運営を質問するグループ
・3園目の見学先である合同会社はひぷぺぽ代表 宮村柚衣さんに経営について質問するグループ
・中村に開設を質問するグループ
今回、すでに園を開設している参加者が多かったこともあり、園長による園運営を質問するグループに一番人が多く集まりました。
6名以下の小さなグループで、参加者が質疑応答を交わし、濃い内容の交流となりました。
◎3園目「ちゃのま保育園」(東京都墨田区)
(小規模認可 19名)
グループによる質疑応答の後、ミニバスに乗り、墨田区にある「ちゃのま保育園」に向かいます。
バスの中では、合同会社はひぷぺぽ「ちゃのま保育園」代表の宮村柚衣さんの園の紹介と参加者の自己紹介がありました。
バスの座席はくじ引きで決め、今まで話さなかった方と隣り同士になり、それぞれの席で話に花が咲きました。
押上駅から徒歩10分の「ちゃのま保育園」では、お昼寝中の時間だったため、3グループに分けて静かに入室し、すやすや子どもが眠っている中、園の様子を園のスタッフに説明していただきました。
見学していない残りの2グループは、「ちゃのま保育園」の向かいにある「柳島カフェ」でコーヒーや手作りクッキーをいただきながら、宮村柚衣さんとさらに具体的な話題で議論していました。
◎振り返り
3園の見学が全員終わった後、カフェで3グループとも集まり、各自の振り返りを述べてもらいました。
振り返りやアンケートでは、
「色々な園を見学でき、その都度、質問ができた」
「調理の質問で、食材、シフトについて参考になった」
「意見交換の中で他の園の状況、経営内容を知ることができた」
「全国に志を同じとする仲間ができた」
参加者の満足度は高く、より保育を向上しようという意欲が感じられる振り返りでした。
また、「小規模保育を続けるためにも、より危機管理が必要」という意見には、多くの賛同が集まりました。
幹事団体以外で初めて見学先の園となった「ちゃのま保育園」代表の宮村柚衣さんからは、「見学を受けるのは嬉しいチャンスだと思った。開園3年目だから受けることができた。外部の方に見てもらうことで改善点が浮き彫りになった。」と、見学の受入れ側としての学びを熱く語って頂き、お願いした事務局としても大変うれしい振り返りとなりました。
今回の園見学会は、前回と見学園を変更したため、段取りが不足ていた点もあるかと思いますが、参加者の満足度は高く、他の方にも勧めたいという意見が多く集まりました。
また開催した折には、新しい参加者が、より保育の質の向上や開園の手がかりとなる学びを持ち帰られる機会となるよう、取り組んで参ります。