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2021.01.22


【報告】全国小規模保育協議会の提言を受け、5歳まで預かれる「特区小規模保育」が、卒園児の受け皿としての連携施設に認められました

全国小規模保育協議会の提言を受け、3〜5歳も預かれる「特区小規模保育」が、家庭的保育や小規模保育事等の卒園児の受け皿として、連携施設になることが認められる方針となりましたのでお知らせいたします。

小規模保育「3歳の壁」問題を解決するソリューション

2019年4月時点で、全国の家庭的保育・小規模保育事業者等数は約6,400※2。待機児童が一番多い、0〜2歳の受け皿として大活躍の家庭的保育・小規模保育事業等ですが、卒園児が再保活しなければならない「3歳の壁」問題が大きな課題として横たわっていました。

「3歳の壁」問題を解消すべく、国は、家庭的保育・小規模保育事業者等に卒園後の受け皿となる「連携施設」を確保することを義務付けています※1。「連携施設」になってくれる保育所を見つけるのは簡単なことではなく、約3割の家庭的保育・小規模保育事業者等が、受け皿となる「連携施設」を確保できていません※2。

この状況を受けて「0〜2歳に限定されていた小規模保育の対象を、5歳まで広げてください!」という提言を2016年、国家戦略特区で行い、「5歳まで預かれる小規模保育」制度が2017年9月に実現。全国に先駆けて特区小規模保育事業(以下「特区小規模」)を開設した大阪府堺市では、家庭的保育事業等と協定を締結することにより、家庭的保育事業等の卒園児を優先的に受け入れることができるとしており、既存の小規模保育事業に近接した場所に特区小規模を開設し、日頃から保育について連携協力を行っているため、卒園後の移行もスムーズでした。

ついに始動!3〜5歳も預かれる「特区型小規模保育」!

一方で、3~5歳児の定員を設定する施設である特区小規模は、現行の制度では、小規模保育事業、家庭的保育事業及び事業所内保育事業(以下「家庭的保育事業等」)の連携施設となることはできないとされており、卒園後の連携を阻む制度上のバグが生じてしまっていました。

小規模保育をより良い制度にするために政策提言を行っている全国小規模保育協議会は、関西連絡会のメンバーを中心に保育所や幼稚園、認定こども園と同様に、特区小規模を連携施設として認めていただけるよう内閣府 子ども・子育て会議や行政担当者を招いた勉強会で提言を行ってきました。

この提言が実り、1月20日に行われた内閣府 子ども・子育て会議(第56回)では、連携施設に係る認可基準・運営基準の改正(案)「国家戦略特別区域小規模保育事業の連携施設について」において、「特区小規模保育事業では、現に3歳以上児を受け入れており、また、制度上、集団保育の提供のための配慮を行うこととされていることを踏まえ、認可基準及び運営基準を改正し、 家庭的保育事業者等の卒後の受け皿確保のための連携施設になることができることとする」との対応方針(案)が示されました。

子ども・子育て会議(第56回)資料4 連携施設に係る認可基準・運営基準の改正案について 

ポスト待機児童時代の保育インフラとして

今後、全国的に少子化が進む中、人口減少地帯では既存の認可保育園のインフラを維持できなくなる地域が多発してくると考えられます。そうなった際に、少人数の保育ニーズがある地域において、狭いスペースでも立ち上げられ、0~5歳児まで保育でき、かつ、家庭的保育・小規模保育事業者等の卒園児の受け皿となれる小規模保育所があれば、地域の保育インフラを維持していける可能性が見えてきます。

堺市で行われている3〜5歳の特区小規模保育について、当該自治体の方々にヒアリングを行うと、有用性を感じていらっしゃり、今後についても期待度が高いことが伺えます。3〜5歳の小規模認可保育園を国家戦略特区だけでなく、全国でできるように、全国小規模保育協議会では引き続き、提言活動を行ってまいります。

※1「家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準」(平成26年厚生労働省令第61号)第6条

※2厚生労働省「【連携状況別】家庭的保育事業等(居宅訪問型保育事業を除く)の連携施設設定数(平成31年4月1日時点)」