2019年11月25日
11/12に開催された内閣府「子ども・子育て会議(第48回)」における、小規模保育に関する駒崎理事長の提言をご紹介いたします。
1.保育の必要性認定の基準に「多胎児を育てている家庭等」の追加を再提案
多胎児家庭(双子・三つ子家庭等)では、多大な育児負担を保護者(特に母親)が担う現状があります。
新生児期の授乳回数は1日8回~12回 といわれており、単純計算で双子の場合は16回、三つ子では24回。もちろん、毎日の送り迎え、お風呂、おむつ替え、寝かしつけ…も人数分です。
こうした過酷な育児環境を背景に、多胎育児によって鬱状態になり三つ子の次男を叩きつけ死なせてしまった母親に、実刑判決が確定しました。
現在、保育の必要性認定基準は、以下の通り定められています。
保育必要性認定の3に「保護者の疾病・障害」とあり、育児負担そのものが、親の養育キャパシティを超えている場合には、保育所保育がそれをサポートできる、という趣旨で必要性認定の中に入れられたとすれば、多胎児家庭の育児負担は保護者のキャパシティを超えて大きく、保育所がセーフティネットとして活用されるべきと考えます。
認定NPO法人フローレンスと、フローレンスの赤ちゃん縁組事業部に所属しながら「多胎育児のサポートを考える会」代表を務める市倉加寿代が行った多胎児家庭1,500世帯超のアンケート調査からは、以下のデータが浮かび上がってきました。
68%の多胎児家庭が「家事育児の手」を欲しており、「子を預ける場所」についても52%が求めている状況であるため、子ども子育て支援新制度5年後見直しの今回、保育の必要性認定事項に「医ケア児・多胎児を育てている家庭等」を入れるべきであると、10月10日に開催された子ども・子育て会議(第46回)に続いて提言いたしました。
▼多胎児家庭によるアンケートの詳細な結果についてはこちら
詳細は内閣府ホームページをご覧ください。
子ども・子育て会議: 子ども・子育て本部 – 内閣府(リンク)
子ども・子育て会議(第48回)会議資料はこちら