【報告】『養成校+認定こども園+小規模保育所 合同交流会2025』
【報告】東京チャプター・町田チャプター「養成校+認定こども園+小規模保育所 合同交流会2025」開催しました
養成校+認定こども園+小規模保育所 合同交流会2025
1.開催概要
- 日 時:2025年9月12日(水)14時00分~17時20分
- 会 場:キタムラホールディングス 16F イベントスペース
(東京都新宿区西新宿6-3-1 新宿アイランドウイング16階)
2.開会あいさつ
東京都認定こども園協会 小山会長より、開会のあいさつが行われました。
3.第1部:園現場からのプレゼンテーション
(1)小規模保育園ってどんなところ?
- 登壇者:橋本 英気 氏(おうち保育園あさがや 園長)
- 小規模保育園は、2015年度より「子ども・子育て支援法」に基づき国の認可事業として位置づけられております。
- 少人数制で一人ひとりに寄り添った保育が可能であり、子どもの興味や個性に合わせた保育、保護者へのきめ細かな支援ができることが特徴です。
- 一人ひとりとじっくり関わりたい、乳児保育や保護者支援に関心がある学生に向いている職場であることが紹介されました。
(2)認定こども園について
- 登壇者:矢口 政仁 氏(認定こども園 高ヶ坂幼稚園 園長)
- 認定こども園は、幼稚園と保育所の両機能を併せ持ち、保育士・幼稚園教諭・看護師・栄養士など多職種が協働して保育・教育にあたる施設です。
- 保育の必要性の有無を問わずすべての乳幼児を受け入れ、学童保育や子育て支援、フードパントリー、職場体験活動など多彩な事業を展開しています。
- 保育教諭はクラス担任として複数幼児を受け持ち、乳幼児保育・学童・未就園児支援など幅広く関われること、職員が「一番輝ける場所」を見つけられるよう支援していることが紹介されました。
- 今後の課題として、中高生が子どもと触れ合う機会を作り、保育職への関心を高めることの必要性が示されました。
4.第2部:行政・養成校から
(1)子ども家庭庁 成育局
- 講師:教育・保育専門官/保育指導専門官 馬場 耕一郎 様
- 0〜5歳人口は2000年以降減少が続いており、2024年時点では2020年比で約80%となっている現状が報告されました。
- 2025年度からは、地域ニーズに応じた質の高い保育の確保、すべての子どもと子育て家庭の支援、保育人材確保とテクノロジー活用が重点方針として示されました。
- 「こども誰でも通園制度」についても説明があり、在宅で過ごす0〜2歳児を対象に、遊びや発達援助・保護者相談を行う取り組みであること、園の魅力発信や将来の園児確保にもつながることが紹介されました。
- 保育士の負担軽減策として、指導計画は「長期(年・期・月)」と「短期(週・日)」でよく、月案は必須ではないことが改めて示されました。
(2)東京都福祉局 子供・子育て支援部
- 講師:保育支援課長 立澤 文敏 様
- 都内の就学前児童数は減少傾向にある一方で、保育サービス利用率は上昇し、待機児童数は減少している現状が報告されました。
- 令和7年度の施策として、量的拡大から質的向上への転換が打ち出され、宿舎借上げ支援や業務負担軽減支援(260万円/園)、保育士キャリアアップ補助、メンタルヘルス研修、高校生向け保育職場体験など、多様な支援策が紹介されました。
(3)明星大学 教育学部 教育学科
- 講師:全国保育士養成協議会理事 松川 秀夫 先生
- 養成校では、2020年頃までは志望者が多かったものの、直近3年間で大幅に減少していることが報告されました。
- 志望者減少の要因として、不適切保育の報道、労働環境への不安、保護者が子どもにストレスの多い職を選ばせたくないという思いが挙げられました。
- 今後の対応として、体験講座や現役保育者の学校訪問、長期的な進路支援、他職種との比較による保育職の魅力発信などが必要であると提言されました。
- また、少子化時代における若者支援・子ども支援として、養成校の学費支援や保育士養成専用補助金の創設をこども家庭庁に要望していることも紹介されました。
5.第3部:交流会・グループワーク
- 保育職への関心を高めるために、以下のような意見交換が行われました。
(1)興味を持つきっかけ
- 小中高生が子どもと触れ合う機会をつくる(職場体験等)
- 学校教員(特に家庭科教員)に保育の仕事を知ってもらう
- ドラマ・CM・漫画・アニメなどメディアを活用
- 地域に異年齢交流ができる場を設ける
(2)進路指導教員・保護者へのアプローチ
- メディアによる保育のイメージアップ
- 待遇改善・働きやすい職場環境であることを伝える
- 学校側に職場体験をしてもらい理解を深めてもらう
- 「AIには代替できない」「安定している」職業であることを伝える
(3)持続可能な人材確保に向けた提案
- 養成校の学費無償化
- シルバー人材の活用
- 勤務時間を7時間程度に短縮
- 外国人在留者が資格取得できる制度整備
- 資格制度の見直し(準保育士・一元化・修学期間に応じた区分)
- 働きながら資格取得・キャリアアップできる環境整備
6.閉会あいさつ
全国小規模保育協議会 中陳理事長より、閉会のあいさつが行われました。
【実践本チャプター】noteにて小規模保育の実践例記事を新たに公開しました。
テーマチャプター第1号として誕生した「実践本チャプター」!
全国に拡がる小規模保育の素晴らしい実践例にフォーカスし、
小規模保育の丁寧な事例や良さを発信するチャプターです!
毎日の保育を通し、様々に工夫を重ね子ども達の目が輝くよう頑張る保育士さん。
小規模ならではの視点や動機、背景はとても勉強になりますね。
実践本チャプターでは、そんな小規模保育での実践例を発信していくnoteを開設しています。
今回新たに公開された記事はこちらです。
記事を読んで良いなと思ったら、ぜひ「いいね」やSNSでのシェアもしていただけると嬉しいです。
これからも、随時noteで実践例をご紹介していきますのでお楽しみに!
なお、広くチャプター仲間も募集しています。取材先の園も広く募集中です!
◎お問い合わせはコチラ
担当:金川 small.hoiku★gmail.com(※★マークを@に置き換えてください。) お待ちしています!
チャプター一覧ページもご覧ください。
(「テーマチャプター」のカテゴリに掲載されております。)
https://syokibohoiku.or.jp/aboutus/chapter
【東京チャプター活動報告】「令和8年度東京都予算編成に関する要望書」を提出
【報告】東京チャプター「令和8年度東京都予算編成に関する要望書」を提出
8月28日、特定非営利活動法人全国小規模保育協議会の中陳理事長、齋藤東京チャプター長、矢口町田チャプター長が、令和8年度に向けた小規模保育関係予算に関する要望書を携え、東京都議会の各会派を訪問いたしました。
今回の要望書には、小規模保育事業の継続的な支援に加え、制度改革に向けた現場の課題も盛り込まれています。実際に運営する事業者の声を反映し、持続可能な保育環境を整備するための内容となっています。
要望内容(継続要望を含む)
課題1:賃借料補助の期間制限
「保育所等賃借料補助事業」は開設から5年間のみが対象となっているため、6年目以降は施設賃料の負担が過大となります。特に都心部では公定価格の加算基準額では賃料を賄えない場合が多く、事業売却や廃業を検討する事例が後を絶たない状況です。
課題2:保育士の確保・定着の困難さ
都内施設では保育士の人材確保や定着率が依然として低く、さらなる施策が必要です。また、働き方改革が進まず、就業形態が画一的で多様化していない点も課題です。
課題3:自治体間の格差
東京都の子育て関連事業や予算の実施において自治体間格差が生じており、同じ都民でありながら施策を利用できないケースが存在します。
課題4:アレルギー児対応の加算対象の制限
「東京都保育サービス推進事業補助金」の加算項目「アレルギー児対応」において、アレルギー原因食品を極力使用しない「なかよし給食」を導入している施設は加算対象外となっており、改善が求められています。
今後も東京チャプターでは、現場の声を基に課題を整理し、東京都の子育て政策に反映されるよう働きかけを続けてまいります。
【2025年度】「保育士等キャリアアップ研修」実施のご案内

【会員・一般向け】オンラインイベント開催のご案内「保育防災カンファレンス2025」
【実践本チャプター】noteにて小規模保育の実践例記事を新たに公開しました。
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クラウドファンディング無事目標金額を達成しました!
クラウドファンディングは皆さまからのあたたかいご支援により、無事目標金額を達成することができました!
たくさんのご協力と力強い応援のお言葉の数々に、心より感謝申し上げます。
これよりご支援くださった皆さまのお手元へ書籍をお届けしてまいります。
子育て環境と小規模保育の「今」を伝えるデータや、現場の知恵と工夫が詰まった一冊を、どうぞ楽しみにお待ち
ください。
書籍の発刊はゴールではなく、新たなスタートです。
これからも、現場の声を社会に届け、子どもたちと保育を支える活動を続けてまいります。
引き続き、ともに歩んでいただけましたら幸いです。
本当にありがとうございました!
[クラウドファンディングページリンク]
https://readyfor.jp/projects/syokibohoiku
全国小規模保育協議会の情報や活動は公式サイトやFacebookでも発信しています!
Webサイト:https://syokibohoiku.or.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/syoukibohoiku/
【会員の方へ】クラウドファンディング応援メッセージの紹介
クラウドファンディング応援メッセージを紹介させていただきます。
待機児童と言う社会課題が解消に向かい、保育園経営に関わる環境が大きく変化する中、小規模保育園も新たな価値を創り上げるタイミングとなっていると思います。
制度スタート当初は待機児童問題の解消が、小規模保育園に求められた政策的な役割だったかもしれません。
ただ、この事業がスタートして10年が経とうとしている中で、小規模保育園だから安心して子育てが出来た、小規模保育園だからこどもも大きく成長した、と言う子育て家庭も増えてきたように思います。
このタイミングで、小規模保育事業をエビデンスを交えた客観的な視点で見直し、これまで小規模保育園で実践されてきた事例からその価値を学び、そうした時代でも地域に愛され続ける小規模保育園を創り続けていきたいと私は思っています。
そんな想いで、全国の小規模保育に関わる全ての人が手にとって学び会えればと言う想いで「小規模保育白書2025年度版」「小規模保育実践事例集」の発刊に携わらせて頂きました。
これからの時代の小規模保育園をこの書籍と共に語り合えたら嬉しい限りです。
NPO法人全国小規模保育協議会
理事 橋本 浩一
[小規模保育白書&実践事例集クラウドファンディングページリンク]
https://readyfor.jp/projects/syokibohoiku
<全国小規模保育協議会Facebookページ>
https://www.facebook.com/syoukibohoiku/
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引き続き皆さまのご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。