【報告】内閣府「子ども・子育て会議(第33回)」開催と随行者まとめ

2018年1月26日

12月15(日)に開催された内閣府「子ども・子育て会議(第33回)」に、会議の委員である駒崎理事長が出席し、意見を述べました。

(会議の資料や意見書は、内閣府のホームページに掲載されています)
子ども・子育て会議等 - 子ども・子育て支援新制度 - 内閣府

また、全国小規模保育協議会の会員メーリングリストでの会議随行募集に手を挙げた会員も随行しました。

随行した会員の方がまとめた議会での議論とその方向性についてご紹介いたします。

随行者:全国小規模保育協議会 正会員
沖縄県 たくし保育園 稲泉 様 より

「議題:公定価格に関する議論について

〇運営実態を踏まえ公定価格設定の適正化は経費設定と実コストとの比較検証・分析を踏まえ公定価格の基本単価部分の加算化・減算化の検討を行う。そして複数施設を設置している法人に係る調整措置の具体的な検討を行う。 

〇教育・保育の質の向上は29年度の人事院勧告で給与改善が反映された公定価格の設定。処遇改善加算などの職員給与への反映状況に関する実態把握と検証・分析。子ども・保護者のための保育の質の「見える化」の具体策を検討。そして質の向上の実現に向けた0.3兆円超の必要な財源の確保を行う。

 〇経営実態調査を含めた今後の課題は調査設計方法、経営実態調査以外の公定価格の検証方法、有効回答を確保のため記入者負担の軽減方法(ICT活用を含む)経営実態調査の実施時期、公定価格の見直し周期の検討などを行う。」 

【報告】内閣府「子ども・子育て会議(第31回)」開催と随行者感想

017年9月19日

9月8日に開催された内閣府「子ども・子育て会議(第31回)」に、会議の委員である駒崎理事長が出席し、子ども・子育てに関する熱い意見書を提出して意見を述べました。

(会議の資料や意見書は、後日、内閣府のホームページに掲載予定です)
子ども・子育て会議等 - 子ども・子育て支援新制度 - 内閣府

この重要な会議の随行者を、協議会の会員メーリングリストで募集し、ご応募のあった二名の方に参加していただきました。
会議に随行したお二人の感想をご紹介いたします。

子ども・子育て会議随行者


随行者:全国小規模保育協議会 準会員
岩手県 株式会社こぐまほいく企画 熊谷 様 より

「この度は、貴重な機会をいただきありがとうございました。
駒崎理事長の発言力、国への影響力は想像していた以上にすさまじく感動すら覚えました。
現場で感じている問題点や制度的欠陥等を直接国にモノ申すことができる環境があることは、非常に心強いですし、よりよい制度を作るために私も積極的に声をあげていきたいと考えております。
私はこれまで行政の立場で保育・子育て等に関わる諸問題に取り組んでまいりましたが、公務員という立場でできることに限界を感じ、起業いたしました。駒崎理事長のように、事業を通じて社会問題を解決していきたいと考えたのです。
現在は、待機児童問題を中心とした課題の解決に向けて事業を展開しておりますが、将来的には行政の福祉現場で感じた様々な問題にも取り組んでいければ思っております。
今後ともよろしくお願いいたします」


随行者:全国小規模保育協議会 準会員
東京都 おおぞら保育園 岩崎 様 より

「この度は、貴重な機会を頂きありがとうございました。
保育園や幼稚園、こども園の他、病児保育や家庭的保育、児童館など様々な立場からの要望や、意見を聞くことができました。
その多くは人材確保や定着に関する課題であり、金銭的な問題でもあると感じました。
子ども子育て会議に参加し1点考えさせられたことは、問題・課題を数値や事例として顕在化させ、その解決に必要な制度作りと予算確保を行う。
そしてまた現場からの問題を吸い上げる。
このループが圧倒的に遅い。
誰が悪いとかではなく、そう感じました。
※駒崎さんの提出資料にも同様の意見がございました。
最後に、内閣府、厚労省、文科省の方々は基本的には真摯に、報告、回答をされておりましたが、駒崎さんの虐待入院に関する意見に対して、厚労省がまともな回答をしていない(前回の意見書内容と混同?)と感じた点は少々残念でした。
現実に今辛い環境にある子どもを何とか助けたい。
この声が柔軟な対応として実現されることを切に望んでおります」

小規模保育所 「3歳の壁」の撤廃を東京都からも国に要望!

2016年9月9日

当協議会より何度も発信していた小規模保育の3~5歳児の受け入れ拡大の政策提言を東京都の小池知事が政府に要望します!

小池知事の要望を受け、政府は、特区内の規制緩和を検討。
都内での規制緩和が実現するのは、来年度以降。
特区活用を希望すれば、他の自治体でも認められる見通しです。

小規模保育に大きく立ちはだかっていた「3歳の壁」が崩れ、さらに利用しやすい保育となることを期待します!

日本経済新聞 2016年9月9日
 ミニ保育所、3歳以上でも 建物基準も緩和へ 政府、まず特区
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS08H46_Y6A900C1MM8000/

「政府と東京都は待機児童の解消に向け、保育所の規制を緩和する。原則2歳までに限った小規模保育所(ミニ保育所)の年齢制限を撤廃」
「小池百合子都知事が女性の活躍促進策の一つとして要望し、政府が関連法の改正に着手する。」
「政府は都の要望を踏まえ、特区内での規制緩和を検討。年内にも具体策を詰め、来年の通常国会に国家戦略特区法の改正案を提出する。都内での規制緩和が実現するのは来年度以降になりそうだ。特区活用を希望すれば、他の自治体でも認められる見通しだ。」

これまで、当協議会から発信していた政策提言が生かされました。


全国小規模保育協議会 2016年3月25日
「3歳の壁」を打破する小規模保育の3~5歳児の受け入れ拡大を待機児童緊急対策に盛り込んでください!
http://syokibohoiku.or.jp/2016/03/25/2146/


子ども・子育て会議(第28回) 平成28年7月28日
参考資料 委員提出資料 P28-P29 駒崎弘樹
http://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/meeting/kodomo_kosodate/k_28/pdf/ss26-37.pdf
【小規模保育の年齢制限を緩和すべき】
地域型保育でも3歳児以降を受け入れられるように制度改正を行う。
小規模保育が全年齢対応になることで、より待機児童の解消に貢献しえます

「3歳の壁」を打破する小規模保育の3~5歳児の受け入れ拡大を待機児童緊急対策に盛り込んでください!

2016年3月25日

「保育園落ちた」のブログに端を発し、3月25日、待機児童解消に向けて政府・与党が検討している緊急対策の原案が判明しました。

毎日新聞 待機児童対策 一時預かりで臨時対応・・・政府原案
http://mainichi.jp/articles/20160325/k00/00m/010/158000c

一時保育預かりの臨時対応や待機児童が特に多い0~2歳時対象の小規模保育所の受け入れ拡大などが盛り込まれています。

保育所の受け入れ人数を増やす対応は、面積基準や人員配置基準を 従来のものを下回るのでなければ、評価できる取り組みです。

待機児童緊急対策では、0~2歳児対象の小規模保育所の受け入れを拡大する方向です。
けれど、小規模保育所で本当の問題は、日本経済新聞などのメディアでも取り上げられている 「3歳の壁」といわれる小規模保育所を卒園した3歳児の受け入れ先です!

「3歳の壁」は当協議会で実施した小規模保育経営実態調査でも、50%もの事業者が「3歳以降の受け皿としての連携施設が見つからない」という課題をあげています。

小規模保育所は、保育の受け入れを2歳児までと制限されているため、 その可能性を活かしきれていません。 全国小規模保育協議会からは、小規模保育所で、3歳~5歳も受け入れられるように制度改正を求めます!

連携施設確保の課題、当協議会のアンケート調査が朝日新聞に掲載

2016年1月27日

みなさま、こんにちは!

今年度よりスタートした「小規模認可保育」。
2015年4月1日時点で1,655園もの小規模保育施設が認可園としてスタートしました。
都市部では待機児童問題の解決策として、地方では児童数が少ない自治体での新しい保育制度として今後増えていくことが予想されます。

そうした中、制度施行後から半年、当協議会へ施設運営者、現場の保育スタッフより制度上の疑問や課題が寄せられるようになりました。
そこで、施設運営者向けに「小規模保育経営実態調査」を実施、「小規模認可保育所」における現状と課題を探りました。

弊会実施の小規模認可保育所経営実態調査報告書

浮かび上がってきたのは、
朝夕の人員配置の難しさetcですが、中でも連携施設の確保については、自治体の斡旋の度合いも含め、喫緊の課題となっていることが分かります。
理事長駒崎もこの課題について内閣府の子ども子育て会議で「自治体の義務化」を要望、意見書を提出しました。

本日1月27日朝日新聞朝刊にも、この要望と当協議会の調査についての記事が掲載されています。

調査にご協力いただきました施設運営者のみなさま、ご回答ありがとうございました。
これからも、私どもは改善が必要なことには政策提言を行うこととし、よりよい小規模保育事業の拡充と推進をはかってまいります。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

小規模認可保育、ついに公的保険適用へ!

2015年4月2日

小規模認可保育、ついに公的保険でカバーされることに!
~預け先の違いで補償が違う子どもの不平等を解消へ~

■小規模保育が認可保育所に!
4月1日から新しい子育て支援政策である「子ども子育て支援新制度」がスタートしました。
それに伴い、これまで認可外とされてきた保育類型も認可園として認められるようになりました。
フローレンスが「おうち保育園」によって生み出した、0-2歳の子どもを対象とし、定員6-19名の小さな保育園である小規模保育施設もその一つです。
法的枠組みでは「小規模認可保育所」となり、晴れて認可園の仲間入りをすることになりました。

■なぜか公的保険から外された小規模保育
さて、従来の認可保育園の園児は日本スポーツ振興センターが運営する「災害共済給付」制度と呼ばれる公的な保険に一律で加入しています。公金も投入されている保険で事故やケガの時などに補償されるのです。
しかし、なんと小規模認可保育所はその公的保険の対象外となっていました。(その他事業所内保育所等も)
「小規模認可保育所」も認可園になるので、新制度下ではこの「災害共済給付制度」にも当然組み入れられるべきです。が、なぜ補償の対象外になってしまうのでしょうか?

■対象外となる理由
この保険の加入対象は「日本スポーツ振興センター法」という法律で規定されています。
が、新たに認可施設の仲間入りをする小規模認可保育所はその法律が定める対象には、うっかり含まれていませんでした。(そもそも学校の保険で、例外的に認可保育所が加えられているだけだから、それを拡大するのは整合性が・・・みたいな理由もありました)
そうした法的要因から、小規模認可保育所は、認可保育所にも関わらず、加入対象から外されてしまっていたのでした。

■それじゃダメでしょ!と政策提言
私ども協議会では、国の「子ども・子育て会議」にてこの「災害共済給付制度」の対象に小規模認可保育を加えてもらうよう、この半年近く全力で訴えてきました。理事長駒崎も、審議会で吠えまくりました。
この保険制度を管轄する文部科学省にもこの件を訴えました。が、頂いたコメントは「認定こども園でさえ(加入対象となるのに)7年かかった(なので小規模保育もそれくらいかかる)」というものでした。
7年経つうちに新生児は小学生になってしまいます。その間に保険対象からこぼれ落ちる子ども達の補償はどうなるのでしょう?
私達は国の会議だけでなく、政党主催の勉強会など、国会議員の方々の会合でもこの問題を取り上げ再三訴え続けました。

■奇跡的に改正法案が通過!公的保険でカバーされるように!
そんな中、この問題について私たちの訴えを真摯に受け止めた議員さん達が、超党派で動いてくれることになったのでした。
自民、公明、民主の議員さんたちが党の違いを越え、通常ではありえないスピードで改正法案をすり合わせ、作成、提出。
年度末の3月31日のギリギリのタイミングで、無事、可決に至りました。

そして晴れて小規模認可保育所が(ついでに地域型保育のうち、居宅訪問型以外の保育類型も)公的保険である災害共済給付制度の対象となったのです!
超党派で動いて下さった議員の皆さま、新制度開始のタイミングに合わせ力を尽くして下さりありがとうございます!
(自民党では 二ノ湯議員、 森まさこ元少子化担当大臣、公明党からは 古屋 範子議員、 秋野 公造議員、 浮島とも子議員、高木美智代議員、民主党からは 斎藤 嘉隆議員、 蓮舫 れんほう議員、 林くみ子議員等、多くの方々がご尽力下さったそうです。全員お名前をあげられませんが、心から感謝です!)

■公的保険に協議会保険を加えれば、もう完璧!
この公的保険である「災害共済給付制度」に加え、当協議会が創設しました小規模保育専用の団体保険「小規模保育総合補償制度」をつけることで、傷害保険だけでなく、事業者の施設賠償責任についてもカバーできるようになります。(公的保険は傷害保険のみ)
詳しくはコチラ

これで小規模保育の子どもたち(と施設)の安全はより万全に近づきました。
全国小規模保育協議会ではこれからも子ども達の最善のために力を注いでいく所存です。

みなさま、ご支援のほど引き続きお願いいたします!